コミュニケーション能力

昨日の讀賣新聞で、石田衣良さんの京都女子大(?)におけるパネルディスカッションの様子が紹介されていて、石田さんはこんなことを言っていました。いわく、今の時代に必要なのはコミュニケーション能力。そのために女学生諸君はお気に入りの作家を見つけ、ステキな恋愛をして欲しい。それが他者の心を理解する能力を磨くことになる。「いかにも彼の講演を聞きに来る女学生が好みそうな結論だな」と思いました。ちゃんちゃん。
猫も杓子もコミュニケーション能力ですが、コミュニケーション能力っていったい何なんでしょう?それは気さくな性格に由来するようなものなのか、絶妙なタイミングで強力なひとことを放つ「板尾的」なものなのか、「人をコントロールするなんて簡単さ」というマーケター的能力なのか。あるいは、「そのままの君で良いんだよ」、「君の人生には意味がある」というヒーラー的能力なのか。「おはようございます」、「ありがとうございます」というもっと基本的なレベルの話なのか。どのレベルで語っているのかが、いまいちはっきりしないんですよね。しかも、考えなければならないのは、言葉だけの問題ではなく、体型、服装、髪型、仕草、表情、(他にも匂いとか)全てに気を配らなければいけないわけで、ホント大変やな、という感じですね。費用対効果を考えると、「そこまでしてコミュニケートした先に何がある?」という怠け心が首を擡げてくる。もしかすると、それが一番の問題なのかも知れません。