玉木正之とかやくみつるとか、何様なんですかね。

中日ドラゴンズが優勝しました。強かったですねぇ。巨人のリーグ優勝が決まってから、ほとんど負けなかったのではないでしょうか。例の落合監督の采配に関しては、賛否両論あるようですが、僕自身は、落合監督ならありうるだろうな、と思っていました。だから、「馬鹿だな〜」とかそんな風には思わなかったです。完全試合を観たいという個人的な欲望は、もちろんありましたけど。
采配に関する賛否両論のことに関して言うと、同情的なことを言っている人には、野球関係者(あるいは監督経験者)が多いようで、批判的なことを言っているのは、スポーツジャーナリストやファンといった外野の人たちが多いようです。そして、後者を代表し、脊髄反射的な反応を示したのが、スポーツジャーナリストの玉木正之さんと漫画家のやくみつるさんですね。

玉木氏は、日本野球史上初となる「完全試合での日本一決定」が幻と消えたことに対し、「Wシリーズでもたった1回の記録をナンデ潰すねん!野球の最も美しい瞬間を消したのは誰や!スポーツに対する冒涜や!これが野球やというのであれば俺は野球ファンをやめる!」と強い口調で落合監督の采配を批判。「午前中に中日新聞に優勝予定稿のコメントを電話で送っていたが急遽(きゅうきょ)電話して削除してもらう。100年に1度あるかないかの凄い興奮の瞬間よりも52年ぶりの優勝を確実にしたかったというならナント小心な夢のない野球か!」とまくしたてた。http://sankei.jp.msn.com/sports/baseball/071101/bbl0711012235014-n1.htm

漫画家のやくみつるさんの話 つまらないことしますよね、本当に。怒りを覚えるというよりは苦笑いする感じ。こちらは九回二死から田中幸が代打で出てくる、とか劇的な構図を思い浮かべていたのに。あらゆる状況を考えての交代ということ、この試合で決めたいという気持ちは分かるが、空気を読めよと思う。今シーズン最も空気の読めない采配(さいはい)だった。http://sankei.jp.msn.com/sports/baseball/071101/bbl0711012223013-n1.htm

まぁふたりとも、子供の論理ですよね。自分が見たかったものを見せてもらえなかったから、怒る(あるいは苦笑する)。監督の采配は、ファンあるいはジャーナリストの欲望に答えるためになされるものではなく、試合に勝つためになされるものだと思います。だから、あの時「岩瀬>山井」と監督が判断したのなら、その采配に関して、外野があれこれ言う必要はないと思いますね。
落合監督は今回3度目の日本一に挑戦して、ようやく栄冠をつかんだんですよね。これまで2度挑戦して、失敗しているわけです。やくみつるさんにしても、玉木正之さんにしても、「空気読めよ」とか「小心者」とか言う前に、監督の気持ちを汲み取ってくださいよ。まずは53年ぶりの日本一を達成した功績を称えるべきだと思います。批判を加えたり、自身の野球美学を開陳したりするのは、それからの話でしょう。
玉木さんに関しては、予定されていた中日新聞の寄稿を取り下げるとか、野球ファンをやめるとか言っているみたいですね。まぁ、このエピソードからも分かるように、落合監督はプロで、玉木正之さんはプロではない、ということです。落合監督のことを「小心者」と罵ったご自身の器の小ささをひけらかしてしまう結果になりましたね。ご愁傷様です。